期待値が高い“穴馬の見つけ方”
今回の記事は、期待値が高い“穴馬の見つけ方”についてです。
芝、ダートを問わず、逃げ・先行馬が有利であることは、統計データで実証済ですが、逃げ・先行馬のうち、どのような特徴を持つ馬に注目すべきかについて、述べていきたいと思います。
競馬新聞の“ある部分”を意識するだけで、“期待値が高い穴馬”(芝・ダートとも)を発見することができます。
有益な情報であることは間違いないので、ぜひ最後まで読んでください。(^^)/
まず最初に結論から述べます。
🌟結論🌟
“ハイペースで好走実績のある逃げ・先行馬を狙え!!”です。
逃げ・先行馬が有利な理由
- 状態の良い馬場を選択して走れる。
- コースロスがなく、最短距離で走れる。
- 進路が狭くなることや芝や砂が目に入るリスクが少ない。
- ゲートの出が早く、序盤で優位にレースを進めることができる。
逃げ・先行馬の場合、後続馬が迫ってくるプレッシャーはあるものの、他の脚質に比べ、様々な面で有利なことが多いため、好走します。
逃げ・先行馬の好走条件
逃げ・先行馬は、レース前半でスタミナを消耗するので、ゴール前でいかに余力を残せるかが重要になります。
期待値を求めるのであれば、より負担の少ない以下の条件がベターです。
短距離戦
トップスピードを維持したままゴールできる。
ダート戦
ダート戦では、東京コースを除き、逃げ・先行馬が有利。
芝のレースに比べ、上りに上限があるため、ゴール前の攻防では、後続馬に差されそうになりながらも、逃げ切る場面が頻発。
開幕週の芝
開幕週では、芝の状態が良好なため、逃げ・先行馬が有利。
特に、前が止まらない高速馬場では、前残りの傾向が顕著。
単騎逃げが見込めるメンバー構成
差し・追込馬が多いレースでは、スローペースになりやすいため、逃げ・先行馬が有利。
距離短縮
スタミナに余裕が生まれるため、逃げ切りや先行押切りの可能性が高まる。
全出走馬の競演でつくり出される“ペース”
様々な脚質の馬たちが競い合うことによって、ペースは決まります。
一般的に、逃げ・先行馬が多ければハイペース、差し・追込馬が多ければスローペースになりがちです。
ペース判定はレース後に行われますが、出走馬の脚質によって、おおよそのペース予想は可能です。
複数の逃げ・先行馬が積極的に前へ行った場合、後続馬も離されないように追って行くため、“ハイペース”になります。
一方、差し・追込馬が多数出走するレースでは、レース中盤までゆったりと流れることが多くなるため、ゴール前の末脚勝負になりがちです。
このようなレースでは、“スローペース”や“ミドルペース”が多い傾向にあります。
すべてのレースに当てはまるわけではないのですが、ハイペースでは差し・追込馬、スローペースでは逃げ・先行馬が有利といわれています。
逃げ・先行馬の“勝ちパターン”
スローペースの場合
走破するだけのスタミナがある前提になりますが、ノーマークの“単騎逃げ”が、“勝ちパターン”になります。
多くの差し・追込馬がゴール前の強襲を狙っていれば、スローペースになりやすく、レース前半に後続馬を突き離すことで逃げ・先行馬が有利になります。
ノーマークの“単騎逃げ”は、後続馬が無理に追ってくることが少ないため、レースを優位に進めることができますが、スタミナ不足であれば、単騎で逃げたとしても、後続馬に抜かれることになります。
ハイペースの場合
“ハイペース志向”の逃げ・先行馬が、“勝ちパターン”になります。
ハイペースになると、スタミナの消耗が激しい逃げ・先行馬はゴール前で失速し、後方で脚を溜めていた差し・追込馬の強襲が多発しますが、“ハイペース志向”の逃げ・先行馬であれば、先行争いが激化したとしても、自らがつくり出したハイペースで逃げ切ることができます。
“ハイペース志向”の逃げ・先行馬とは
一般的な逃げ・先行馬の場合、スローペースのゆったりとした流れの中、レース前半で後続馬を突き離し、ゴール前で失速しながらも逃げ切るパターンがほとんどですので、展開が向かないと勝てません。
一方、“ハイペース志向”の逃げ・先行馬は、展開不問で好走します。
スローペースでは圧勝し、ハイペースの厳しい流れでも逃げ切れるので、全幅の信頼を置ける存在です。
“圧倒的に期待値が高い馬”だけに、人気になっていることがほとんどです。
ただ、条件戦も含め、人気薄となっている場合もありますので、その馬を見逃さないようにすることがポイントです。
“ハイペース志向”の逃げ・先行馬とは、“スピード”と“スタミナ”を併せ持つ馬
類稀な才能!?
“ハイペース志向”の典型例
典型例として挙げたいのは、“レシステンシア”です。(^^)/
自らがつくり出したハイペースを逃げ切るのが、“勝ちパターン”で、“スピード”と“スタミナ”を併せ持っています。
ハイライト
京都11R ファンタジーS 2歳OP 芝1400m 牝 馬齢 2019年11月2日 ☀ -良-
1着 4枠6番 レシステンシア 6番人気
➁➁-① 先行 1分20秒7(上り:34秒9)
2着 7枠12番 マジックキャッスル 1番人気
⑪⑨-➁ 差し 1分20秒9(上り:34秒6)
3着 8枠14番 クリアサウンド 2番人気
⑥⑧-③ 差し 1分20秒9(上り:34秒9)
ペース判定:ハイペース
阪神11R 阪神JF 2歳OP 芝1600m 牝 馬齢 2019年12月8日 ☁ -良-
1着 2枠4番 レシステンシア 4番人気
①①-① 逃げ 1分32秒7(上り:35秒2)
2着 5枠9番 マルターズディオサ 6番人気
③➁-➁ 先行 1分33秒5(上り:35秒9)
3着 5枠10番 クラヴァシュドール 3番人気
⑧⑧-③ 差し 1分33秒5(上り:35秒5)
ペース判定:ハイペース
阪神11R 桜花賞 3歳OP 芝1600m 牝 定量 2020年4月12日 ☔ -重-
1着 5枠9番 デアリングタクト 2番人気
⑬⑫-① 差し 1分36秒1(上り:36秒6)
2着 8枠17番 レシステンシア 1番人気
➁➁-➁ 先行 1分36秒3(上り:38秒2)
3着 2枠3番 スマイルカナ 9番人気
①①-③ 逃げ 1分36秒6(上り:38秒6)
ペース判定:ハイペース
ハイペースの厳しい流れでも好走できているのは、スピードだけでなく、スタミナも豊富であることの証です。
“レシステンシア”のような一流馬でなくても、似通った特性の馬を見抜ければ、プラス収支も夢ではありません。
“スピード”と“スタミナ”を併せ持つ馬のみが成しえる好走
“ハイペース志向”の“見つけ方”と“狙い方”
見つけ方
①競馬新聞の馬柱を確認
過去の成績が掲載されている馬柱は、“紛れもない事実”のみですので、すべて有益な情報です。
➁アルファベットの“H”に注目
“H”と記載されていれば、“ハイペース”。
- S・・・スローペース
- M・・・ミドルペース
- H・・・ハイペース
③道中の位置どりに注目
“ハイペース”のレースで、①①-①や③➁-①など、好位をキープしたままゴールした馬が狙い目になります。
特に、“ハイペース”の1400m~1600m戦を逃げ切った馬が、“激アツ”。
1200m戦の場合、ほとんどが“ハイペース”のため、参考外
狙い方
①昇級戦の場合
“ハイペース志向”の逃げ・先行馬は、能力が高い場合が多いので、昇級即通用の可能性があります。
人気薄になっていれば、これを見逃してはいけません。
【好走条件】
- 距離短縮
- おおむねコンマ5秒差以上の圧勝(前走、もしくは近走)
- 逃げ・先行のわりに早い上がり(前走、もしくは近走)
➁現級の場合
“ハイペース志向”の逃げ・先行馬が着外の場合は、惜敗が多いので、次走以降の巻き返しに期待が持てます。
【好走条件】
- 距離短縮
- おおむねコンマ5秒差以内の惜敗(前走、もしくは近走)
- 出遅れや道中の不利など、敗戦の原因が明確(前走、もしくは近走)
実例
馬柱を注意深く眺めることで、人気薄となっている“ハイペース志向”の逃げ・先行馬の存在に気づけることがあります。
4つの具体例を挙げ、臨戦過程や着眼点等を解説していきます。(*^^*)
①パーティナシティ
阪神7R 4歳上1勝クラス ダート1400m 定量 2020年4月4日 ☀ -稍重-
1着 8枠11番 パーティナシティ 1番人気
➁➁-① 先行 1分24秒3(上り:37秒3)
2着 6枠7番 ミスターウインディ 11番人気
⑥⑦-➁ 差し 1分24秒6(上り:36秒5)
3着 8枠10番 ダノンインパルス 3番人気
④④-③ 先行 1分24秒7(上り:37秒4)
ペース判定:ハイペース
京都12R 4歳上2勝クラス ダート1400m 定量 2020年5月9日 ☁ -良-
1着 3枠5番 エイシンポジション 2番人気
④④-① 先行 1分23秒9(上り:37秒3)
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・
15着 4枠6番 パーティナシティ 1番人気
⑥⑧-⑮ 差し 1分26秒8(上り:39秒8)
昇級戦で1番人気に推されるも、先行できず大敗
- 前々走は、“ハイペース”で先行押切り勝ち。
- 前走の昇級戦は、先行できなかったことが敗因で度外視。
- 前々走のレースが再現できれば期待十分で、“距離短縮”(1400m➡1200m)も後押し。
新潟12R 角田浜特別 4歳上2勝クラス ダート1200m 定量 2021年4月18日 ☔ -不良-
1着 3枠4番 シンシティ 1番人気
①①-① 逃げ 1分10秒5(上り:37秒6)
2着 6枠11番 パーティナシティ 9番人気
③③-➁ 先行 1分10秒9(上り:37秒7)
3着 4枠7番 ココロノイコロ 5番人気
③③-③ 先行 1分10秒9(上り:37秒6)
“スピード”と“スタミナ”を活かし、連対確保
💴複勝:680円
➁ジュノー
新潟3R 3歳未勝利 芝1400m 馬齢 2021年7月25日 ☀ -良-
1着 7枠15番 ジュノー 7番人気
③③-① 先行 1分20秒9(上り:35秒1)
2着 3枠5番 マイヨアポア 1番人気
⑦⑦-➁ 差し 1分21秒0(上り:35秒0)
3着 5枠9番 ショウナンガニアン 2番人気
③④-③ 先行 1分21秒1(上り:35秒3)
ペース判定:ハイペース
- “ハイペース”で見事な逃げ切り勝ち。
- 逃げたにもかかわらず、上りは2位となる“35秒1”。
- ペースが緩めば、昇級即通用の可能性あり。
中京12R 3歳上1勝クラス 芝1400m 定量 2021年9月12日 ☁ -良-
1着 5枠10番 エルカスティージョ 3番人気
⑬⑬-① 追込 1分21秒1(上り:33秒7)
2着 8枠18番 ミッドサマーハウス 13番人気
⑯⑯-➁ 追込 1分21秒1(上り:33秒5)
3着 3枠6番 ジュノー 8番人気
①①-③ 逃げ 1分21秒3(上り:35秒0)
ミドルペースを逃げ切り、昇級戦で馬券圏内を確保
💴複勝:500円
③ルモンド
阪神12R 4歳上2勝クラス ダート1400m 定量 2021年2月14日 ☀ -良-
1着 4枠6番 リュウノゾロ 7番人気
➁➁-① 先行 1分24秒7(上り:37秒7)
2着 8枠14番 メラナイト 6番人気
⑥⑥-➁ 差し 1分24秒7(上り:37秒2)
3着 5枠8番 ルモンド 3番人気
③③-③ 先行 1分25秒0(上り:37秒8)
ペース判定:ハイペース
阪神12R 4歳上2勝クラス ダート1400m 定量 2021年3月14日 ☀ -稍重-
1着 5枠9番 オーロラテソーロ 3番人気
➁➁-① 先行 1分23秒7(上り:37秒0)
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10着 7枠14番 ルモンド 1番人気
⑥⑦-⑩ 差し 1分25秒1(上り:37秒8)
1番人気に推されるも、先行できず大敗
東京12R 立川特別 4歳上2勝クラス ダート1600m ハンデ 2021年5月9日 ☀ -良-
1着 2枠2番 ニュートンテソーロ 2番人気
⑧⑥-① 差し 1分36秒7(上り:36秒8)
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10着 4枠4番 ルモンド 4番人気
①①-⑩ 逃げ 1分39秒1(上り:39秒6)
4番人気に推されるも、距離延長が向かず大敗
- 3走前では、“ハイペース”を先行し、馬券圏内を確保。
- 近2走の大敗は、敗戦の原因が明確(“先行できなかったこと”と“距離延長”)
- 3走前のレースが再現できれば期待十分で、“得意な条件”(1400m)での巻き返し必至。
中京12R 3歳上2勝クラス ダート1400m 定量 2021年9月19日 ☁ -重-
1着 8枠16番 メイショウマサヒメ 5番人気
➁➁-① 先行 1分23秒0(上り:36秒4)
2着 8枠15番 スズカカナロア 8番人気
⑯⑮-➁ 追込 1分23秒4(上り:35秒4)
3着 2枠4番 ルモンド 11番人気
⑦⑦-③ 差し 1分23秒5(上り:36秒3)
“得意な条件” に戻り、好走
💴複勝:1,410円
④セキフウ
中京5R 2歳新馬 芝1400m 馬齢 2021年9月11日 ☁ -良-
1着 6枠7番 ウナギノボリ 4番人気
⑧⑥-① 差し 1分22秒3(上り:34秒8)
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6着 1枠1番 セキフウ 6番人気
⑩⑨-⑥ 追込 1分23秒4(上り:35秒7)
追い込むも、着外
中山1R 2歳未勝利 ダート1200m 馬齢 2021年9月25日 ☁ -良-
1着 7枠11番 パスポートチェック 1番人気
①①-① 逃げ 1分12秒0(上り:37秒8)
2着 3枠4番 ピンクダイヤ 3番人気
④③-➁ 先行 1分12秒4(上り:37秒8)
3着 3枠3番 セキフウ 2番人気
⑨⑧-③ 差し 1分12秒5(上り:37秒3)
ダート戦に変わり、上り最速で馬券圏内を確保
阪神2R 2歳未勝利 ダート1400m 馬齢 2021年10月10日 ☀ -良-
1着 8枠13番 セキフウ 1番人気
④③-① 先行 1分25秒4(上り:37秒4)
2着 5枠6番 カフジテトラゴン 9番人気
➁➁-➁ 先行 1分25秒5(上り:37秒8)
3着 4枠4番 メイショウキッド 2番人気
①①-③ 逃げ 1分26秒0(上り:38秒4)
ペース判定:ハイペース
- 2走前、ダート戦に変わり、上り最速で馬券圏内を確保。
- 前走のダート戦では、ハイペースを先行したにもかかわらず、上がり最速で未勝利勝ち。
- ダート適性の高さは明らかで、昇級即通用の気配。
阪神8R なでしこ賞 2歳1勝クラス ダート1400m 馬齢 2021年10月24日 ☀ -良-
1着 2枠2番 セキフウ 5番人気
⑪⑨-① 差し 1分25秒0(上り:37秒2)
2着 5枠9番 レイワホマレ 4番人気
⑨⑨-➁ 差し 1分25秒0(上り:37秒5)
3着 2枠3番 コンクパール 1番人気
③③-③ 先行 1分25秒1(上り:38秒5)
3戦連続となる上り最速で豪快な差し切り勝ち
💴単勝:1,620円、複勝:350円
🌟まとめ🌟
- 統計データ上、芝、ダートを問わず、逃げ・先行馬が有利。
- 逃げ・先行馬は、ゴール前で余力を残せる負担の少ない条件がベター。
- “ハイペース志向”の逃げ・先行馬は、展開不問で好走。
- “ハイペース志向”の逃げ・先行馬を見逃さないようにすることがポイント。
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